【本屋大賞特集】2018年本屋大賞 大賞 『かがみの孤城』 辻村深月

「2018年本屋大賞」結果発表!

「全国書店員が選んだ いちばん!売りたい本 2018年本屋大賞」の発表会を、4月10日(火)明治記念館にて行いました。

一次投票には全国の504書店より書店員665人、二次投票では311書店、書店員374人もの投票がありました。

二次投票ではノミネート作品をすべて読んだ上でベスト3を推薦理由とともに投票しました。

「全国書店員が選んだ いちばん! 売りたい本 本屋大賞」とは

  • 【設立の経緯】
    売り場からベストセラーをつくる!
    本が売れない時代と言われます。出版市場は書籍、雑誌とも年々縮小傾向にあります。出版不況は出版社や取次だけではなく、もちろん書店にとっても死活問題です。 その状況の中で、商品である本と、顧客である読者を最も知る立場にいる書店員が、売れる本を作っていく、出版業界に新しい流れをつくる、ひいては出版業界を現場から盛り上げていけないかと考え、同賞を発案しました。
  • 【組織について】
    書店員有志で組織する本屋大賞実行委員会が運営しております。 本の雑誌及びWEB本の雑誌はこの活動に対して全面的にバックアップ、協力しています。
  • 【賞の概要】
    書店員の投票だけで選ばれる賞です。
    「本屋大賞」は、新刊書の書店(オンライン書店も含みます)で働く書店員の投票で決定するものです。過去一年の間、書店員自身が自分で読んで「面白かった」、「お客様にも薦めたい」、「自分の店で売りたい」と思った本を選び投票します。 また「本屋大賞」は発掘部門も設けます。この「発掘部門」は既刊本市場の活性化を狙ったもので、過去に出版された本のなかで、時代を超えて残る本や、今読み返しても面白いと書店員が思った本を選びます。

本屋大賞公式ページ

2018年本屋大賞 大賞 『かがみの孤城』 辻村深月

かがみの孤城

辻村 深月 ポプラ社 2017-05-11
売り上げランキング : 1992

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内容紹介
あなたを、助けたい。

学校での居場所をなくし、閉じこもっていたこころの目の前で、ある日突然部屋の鏡が光り始めた。輝く鏡をくぐり抜けた先にあったのは、城のような不思議な建物。そこにはちょうどこころと似た境遇の7人が集められていた――
なぜこの7人が、なぜこの場所に。すべてが明らかになるとき、驚きとともに大きな感動に包まれる。
生きづらさを感じているすべての人に贈る物語。一気読み必至の著者最高傑作。

2位 『盤上の向日葵』 柚月裕子

盤上の向日葵

柚月 裕子 中央公論新社 2017-08-18
売り上げランキング : 9600

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内容紹介
実業界の寵児で天才棋士――。 男は果たして殺人犯なのか! ?

さいたま市天木山山中で発見された白骨死体。唯一残された手がかりは初代菊水月作の名駒のみ。それから4ヶ月、叩き上げ刑事・石破と、かつて将棋を志した若手刑事・佐野は真冬の天童市に降り立つ。向かう先は、世紀の一戦が行われようとしている竜昇戦会場。果たしてその先で二人が目撃したものとは! ?
日本推理作家協会賞作家が描く、渾身の将棋ミステリー!

3位 『屍人荘の殺人』 今村昌弘

屍人荘の殺人

今村 昌弘 東京創元社 2017-10-12
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内容紹介
デビュー作にして前代未聞の3冠!
『このミステリーがすごい!2018年版』第1位
『週刊文春』ミステリーベスト第1位
『2018本格ミステリ・ベスト10』第1位

神紅大学ミステリ愛好会の葉村譲と会長の明智恭介は、曰くつきの映画研究部の夏合宿に加わるため、同じ大学の探偵少女、剣崎比留子と共にペンション紫湛荘を訪ねた。
合宿一日目の夜、映研のメンバーたちは肝試しに出かけるが、想像しえなかった事態に遭遇し紫湛荘に立て籠もりを余儀なくされる。
緊張と混乱の一夜が明け――。部員の一人が密室で惨殺死体となって発見される。しかしそれは連続殺人の幕開けに過ぎなかった……!!
究極の絶望の淵で、葉村は、明智は、そして比留子は、生き残り謎を解き明かせるか?!
奇想と本格ミステリが見事に融合する第27回鮎川哲也賞受賞作!

4位 『たゆたえども沈まず』原田マハ

たゆたえども沈まず

原田 マハ 幻冬舎 2017-10-25
売り上げランキング : 784

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内容紹介
誰も知らない、ゴッホの真実。

天才画家フィンセント・ファン・ゴッホと、商才溢れる日本人画商・林忠正。
二人の出会いが、〈世界を変える一枚〉を生んだ。

1886年、栄華を極めたパリの美術界に、流暢なフランス語で浮世絵を売りさばく一人の日本人がいた。彼の名は、林忠正。その頃、売れない画家のフィンセント・ファン・ゴッホは、放浪の末、パリにいる画商の弟・テオの家に転がり込んでいた。兄の才能を信じ献身的に支え続けるテオ。そんな二人の前に忠正が現れ、大きく運命が動き出すーー。『楽園のカンヴァス』『暗幕のゲルニカ』の著者による
アート小説の最高傑作、誕生!

5位 『AX アックス』伊坂幸太郎

AX アックス

伊坂 幸太郎 KADOKAWA 2017-07-28
売り上げランキング : 5892

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内容紹介
最強の殺し屋は――恐妻家。 殺し屋シリーズ最新作!

【伊坂幸太郎史上最強のエンタメ小説<殺し屋シリーズ>、『グラスホッパー』『マリアビートル』に連なる待望の最新作!】

★2018年 本屋大賞 ノミネート!

★第6回静岡書店大賞(小説部門) 大賞受賞!

★フタバベストセレクション2017(フタバ図書) 第1位!

最強の殺し屋は――恐妻家。

物騒な奴がまた現れた!
新たなエンタメの可能性を切り開く、娯楽小説の最高峰!

「兜」は超一流の殺し屋だが、家では妻に頭が上がらない。
一人息子の克巳もあきれるほどだ。
兜がこの仕事を辞めたい、と考えはじめたのは、克巳が生まれた頃だった。
引退に必要な金を稼ぐため、仕方なく仕事を続けていたある日、爆弾職人を軽々と始末した兜は、意外な人物から襲撃を受ける。

こんな物騒な仕事をしていることは、家族はもちろん、知らない。

書き下ろし2篇を加えた計5篇。シリーズ初の連作集!

6位 『騙し絵の牙』塩田武士

騙し絵の牙

塩田 武士 KADOKAWA 2017-08-31
売り上げランキング : 2271

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内容紹介
【2018年本屋大賞ノミネート!】 最後は“大泉洋”に、騙される!

出版界と大泉洋という二つの「ノンフィクション」を題材に書く社会派にして本格ミステリー

『罪の声』を発表し、社会派ミステリーの新たな旗手に名乗り出た、塩田武士。第七回山田風太郎賞を受賞し「本屋大賞2017」第三位に輝くなど、日に日に支持の声が高まるなかで刊行された『騙し絵の牙』は、ノンフィクションを題材としている、という点で『罪の声』と共鳴する。ひとつは、市場規模は右肩下がりで救世主到来を待つ、出版界およびエンタメ産業の現状というノンフィクション。もうひとつは、誰もが知る国民的俳優である、大泉洋の存在というノンフィクションだ。奥付には、次のようなクレジットがある。「モデル 大泉洋」。映像の世界には最初から俳優のイメージを取り入れた役を作ろう、という「当て書き」の文化がある。本書は、主人公に大泉洋を「当て書き」して執筆された、前代未聞の小説だ。
主人公は出版大手の薫風社で、カルチャー誌「トリニティ」の編集長を務める速水輝也。40代半ばの彼は、同期いわく「天性の人たらし」だ。周囲の緊張をほぐす笑顔とユーモア、コミュニケーション能力の持ち主。部下からの信頼も厚いが、苦手な上司・相沢から廃刊の可能性を突きつけられ、黒字化のための新企画を探る。芸能人の作家デビュー、大物作家の大型連載、映像化、企業タイアップ……。
編集部内の力関係を巡る抗争やきな臭い接待の現場、出版業界に関する深い議論のさなかでも、ひとたび速水が笑顔を繰り出せば硬い空気がふっとやわらぐ。ひょうひょうとした速水の語りを発端とする登場人物たちの掛け合いがいちいち楽しい。相手も面白くさせてしまう魔法の話術は、誰かに似ている。大泉洋だ。「速水=大泉」の公式は、表紙や扉ページの写真以外に、会話の中からも強烈なリアリティが溢れ出している。
しかし、速水のそれは高い確率で「つくり笑い」であることを、文中から察することができる。どこまでが演技で、どこからが素顔なのか? 速水は何故ここまで雑誌と小説とを愛し、自らが編集者であることにこだわるのか。やがて、図地反転のサプライズが発動する。「速水=大泉」に必ず、まんまと騙される。
本書を読み終えて真っ先に想起したのは、塩田のデビュー作『盤上のアルファ』。将棋の棋士と新聞記者をW主人公に据えた同作のテーマは「逆転」だ。出版界の未来に新たな可能性を投じる「企画」として抜群に高品質でありながら、デビュー作から積み上げてきたテーマや作家性が十全に発揮されている。本作を最高傑作と呼ばずして何と呼ぶか。 評者:吉田大助(「野性時代」2017年10月号)

7位 『星の子』今村夏子

星の子

今村夏子 朝日新聞出版 2017-06-07
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内容紹介
2018年本屋大賞ノミネート!

朝日新聞、日本経済新聞、毎日新聞、読売新聞、サンデー毎日、週刊朝日、週刊現代、週刊新潮など、各紙誌で紹介。
反響続々。

主人公・林ちひろは中学3年生。
出生直後から病弱だったちひろを救いたい一心で、
両親は「あやしい宗教」にのめり込んでいき、
その信仰は少しずつ家族を崩壊させていく。
第39回 野間文芸新人賞受賞作。

8位 『崩れる脳を抱きしめて』知念実希人

崩れる脳を抱きしめて

知念 実希人 実業之日本社 2017-09-15
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内容紹介
第15回 2018年本屋大賞ノミネート!

読書メーター「読みたい本ランキング」第1位!!
(単行本部門 週間:集計期間8/30~9/5)
『仮面病棟』他で大ブレイク 知念実希人の最新単行本!!

彼女は幻だったのか?
今世紀最高の恋愛ミステリー!!

作家デビュー5周年、
実業之日本社創業120周年記念作品

圧巻のラスト20ページ!
驚愕し、感動する!!!
広島から神奈川の病院に実習に来た研修医の
碓氷は、脳腫瘍を患う女性・ユカリと出会う。
外の世界に怯えるユカリと、過去に苛まれる
碓氷。心に傷をもつふたりは次第に心を
通わせていく。実習を終え広島に帰った
碓氷に、ユカリの死の知らせが届く――。

彼女はなぜ死んだのか? 幻だったのか?

ユカリの足跡を追い、碓氷は横浜山手を
彷徨う。そして、明かされる衝撃の真実!?
どんでん返しの伝道師が描く、
究極の恋愛×ミステリー!!
2度読み必至!

【目次】
プロローグ
第一章 ダイヤの鳥籠から羽ばたいて
第二章 彼女の幻影を追いかけて
エピローグ

9位 『百貨の魔法』村山早紀

百貨の魔法

村山 早紀 ポプラ社 2017-10-05
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内容紹介
時代の波に抗しきれず、「閉店が近いのでは?」と噂が飛び交う星野百貨店。エレベーターガール、新人コンシェルジュ、宝飾品売り場のフロアマネージャー、テナントのスタッフ、創業者の一族らが、それぞれの立場で街の人びとに愛されてきたデパートを守ろうと、今日も売り場に立ちつづける――。百貨店で働く人たちと館内に住むと噂される「白い猫」が織りなす、魔法のような物語!

10位 『キラキラ共和国』小川糸

キラキラ共和国

小川 糸 幻冬舎 2017-10-25
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内容紹介
「ツバキ文具店」は、今日も大繁盛です。
バーバラ夫人も、QPちゃんも、守景さんも、みんな元気です。
みなさんのご来店をお待ちいたしております。――店主・鳩子

亡くなった夫からの詫び状、川端康成からの葉書き、
大切な人への最後の手紙……。
伝えたい思い、聞きたかった言葉、
「ツバキ文具店」が承ります。

2018年本屋大賞 翻訳小説部門 大賞 『カラヴァル(Caraval) 深紅色の少女』 ステファニー ガーバー著、 西本かおる訳

カラヴァル(Caraval) 深紅色の少女

ステファニー ガーバー キノブックス 2017-08-22
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内容紹介
“カラヴァル”とは年に一度、世界のどこかで開催される魔法のゲーム。
今年の勝者は、一つだけ願いを叶えてもらえるという――

領主の娘として厳しく育てられたスカーレット。父に決められた結婚を数日後にひかえたある日、彼女のもとに、長年の夢だったカラヴァルの招待状が届いた。生まれて初めて島を抜け出し、妹のドナテラと船乗りの青年ジュリアンとともに会場に乗り込む。しかし会場に着いたとたん、ドナテラが姿を消した。不可思議なことばかりが起こる魔法の世界で、スカーレットはドナテラを見つけ出せるのか。
緋色(スカーレット)を名に抱く少女の目の前に広がる、魔法と嘘に満ちた世界。恋に翻弄されながらも、真実を求めて成長する冒険ファンタジー!

「ニューヨーク・タイムズ ベストセラーリスト」ヤングアダルト部門14週連続ベスト10入り!
「全米小売書店協会 ベストセラーリスト」ヤングアダルト部門14週連続ベストテン10入り!
イギリス、フランス、ドイツ、スペインなど12ヶ国で翻訳された話題作、いよいよ日本にて刊行!

2位 『13・67』 陳浩基著、天野健太郎訳

13・67

陳 浩基 文藝春秋 2017-09-30
売り上げランキング : 10665

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内容紹介
華文(中国語)ミステリーの到達点を示す記念碑的傑作が、ついに日本上陸!
現在(2013年)から1967年へ、1人の名刑事の警察人生を遡りながら、香港社会の変化(アイデンティティ、生活・風景、警察=権力)をたどる逆年代記(リバース・クロノロジー)形式の本格ミステリー。どの作品も結末に意外性があり、犯人との論戦やアクションもスピーディで迫力満点。
本格ミステリーとしても傑作だが、雨傘革命(14年)を経た今、67年の左派勢力(中国側)による反英暴動から中国返還など、香港社会の節目ごとに物語を配する構成により、市民と権力のあいだで揺れ動く香港警察のアイデェンティティを問う社会派ミステリーとしても読み応え十分。
2015年の台北国際ブックフェア賞など複数の文学賞を受賞。世界12カ国から翻訳オファーを受け、各国で刊行中。映画化件はウォン・カーウァイが取得した。著者は第2回島田荘司推理小説賞を受賞。本書は島田荘司賞受賞第1作でもある。
〈目次紹介〉
1.黑與白之間的真實 (黒と白のあいだの真実)
2.囚徒道義 (任侠のジレンマ)
3.最長的一日 The Longest Day (クワンのいちばん長い日)
4.泰美斯的天秤 The Balance of Themis (テミスの天秤)
5.Borrowed Place (借りた場所に)
6.Borrowed Time (借りた時間に)

3位 『その犬の歩むところ』 ボストン・テラン著、田口俊樹訳

その犬の歩むところ (文春文庫)

ボストン テラン 文藝春秋 2017-06-08
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内容紹介
ギヴ。それがその犬の名だ。彼は檻を食い破り、傷だらけで、たったひとり山道を歩いていた。彼はどこから来たのか。何を見てきたのか…。この世界の罪と悲しみに立ち向かった男たち女たちと、そこに静かに寄り添っていた気高い犬の物語。『音もなく少女は』『神は銃弾』の名匠が犬への愛をこめて描く唯一無二の長編小説。

2018年本屋大賞 発掘部門「超発掘本! 」 『異人たちの館』 折原 一

異人たちの館 (文春文庫)

折原 一 文藝春秋 2016-11-10
売り上げランキング : 34633

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内容紹介
富士の樹海で失踪した息子・小松原淳の伝記を書いて欲しい。
売れない作家・島崎に舞いこんだゴーストライターの仕事。女依頼人の広大な館で、資料の山と格闘するうちに島崎の周囲で不穏な出来事が起こり始める。
この一家には、まだまだ秘密がありそうだ――。
五つの文体で書き分けられた著者の初期最高傑作が甦る!

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